ミラノ皮革製品国際見本市 MIPEL(ミーペル)
コンニチハ!
皆様は世界で一番大きくて最も歴史があり、最先端の流行が生まれてくる原点の源、イタリア・ミラノのレザー商品国際見本市をのぞいてみたいと思われませんか?
私がこの最も権威がある有名な“MIPEL(ミーペル)”と呼ばれている“ミラノ皮革製品国際見本市”をはじめて訪れたのは1991年、今から17年前です。
この時の私は、フィレンツェで、自分がデザインをしたバッグを現地の工場で作ることに大きな喜びを感じていました。
夏も終わりかけた9月、突然、大きなカミナリ音と共に激しくたたきつけるシャワーのような大粒の雨が降り始め、傘がないからどうしようーと思っていると、一時間もしない内に、えっ!?さっき本当に雨が降っていたの?と、疑いたくなるほどあっけらかんと一気に晴れ渡ってしまう、この時期独特の夏の終わりを告げるお天気、そんな日の午後でした。
フィレンツェ郊外のレザー商品の工場が立ち並ぶ地域の一角で、私と製品のことを話していたそこの社長が、いつの間にかそばに来ていた仲間内としきりに、MIPEL(ミーペル)に行くとか行かないとかそんな話しをされていました。
ミーペルってなあに? と聞き出した私はとっさに、アッ!私行かないといけない!と、強く感じ、私の足は一週間後にせまっていたその月のミーペルを訪れるためミラノへ向かっていました。
入り口の長い行列の受付を済ますのに30分ほどもかかり、やっと会場の中に入れた私はあまりの人の多さにとてもびっくりしました。
前に真っすぐ歩くことが出来ず、人の波に押されてしまうほど、そしてどのブースも色々な言語が激しくぶつかりあっていました。オーダーを取る方も注文をする側も真剣そのもので本当に恐いくらい熱気にあふれています。世界中の皮革品を扱っている人々がいっせいにここに集まっている!そんな興奮を覚え、私が国際ビジネスに目覚めた記念すべき瞬間でもありました。
あれから17年たち、今年の春のミーペルは93回目にあたります。
2月28日から3月2日までの4日間ミラノで開催されました。毎年3月中旬と9月中旬の日程ですので、今回のスケジュールは少し新鮮でした。
その今年の最新情報の様子が丁度イタリアから届いています。イタリア語ですが、英語バージョンもありますのでご興味がある方は是非、下の画像をクリックしてみてください。(別ウィンドウでMIPELのサイトが開きます。)
1962年から続いているファッション界のリーダー的存在のミーペルは、開催場所も2006年度から新しく斬新なデザインの素晴らしい会場に移り、年に2回、春と秋に開催されています。
常に半年~1年後の時期シーズンの流行を最先端で発信しており、多くのバイヤーは1年後の売上げを作るために必死に目を光らせ、最新のトレンドを買い付けていきます。
今回のレポートによりますと、ブースの数は430社、会場30,000スクエアメーターに4日間で18,000人来場しています。全てのブースをバイヤーが4日間でじっくり回るのはむずかしく、最初の2日間は駆け足で見て回り、残りの2日間でじっくりと絞っていくような感じです。前回対比でみると、ロシアからの来場者は11.1%アップ、日本からは5.4%アップでお客様が増えていました。
今年の夏ごろから街並みで見られるようになるとても楽しみなイタリア製トレンドバッグの数々、
これらは見本市に出展していた、 いつも自分達の仕事に誇りを待ち時代を超えた創造性で常に流行を作り上げることの出来る素晴らしいイタリアの各中小企業と、お客様の顔を 思い浮かべながら、必死に最新で最高のものを追い求めるバイヤーたちの汗の賜物であることには間違いありません。
2009.08.24
先月ミラノから届きました、今年3月4日~7日の間に開催されていた、イタリアミラノ皮革見本市のミーペルプレス情報をご案内いたします。
お天気に恵まれた4日間、そこでは441社の各ブースが、今年の秋から来年の春までの最新モードを競って紹介していました。 今回の総来場者数は15,304人、うちイタリア国内からは7760人、外国から7544人となっています。 残念ながら2008年と比べて16%のマイナス来場数でしたが、主に伸びていたロシア、及び米国からの減が、大きく足を引っ張る形となりました。 逆に日本からは12%アップ、1000人の来場社数を超えて私達は再度トップに躍り出た形です。
世界的な経済危機の影響はミーペルにおいても例外ではありません。 しかし、彼らは ” 我々はいつも最新の皮革製品モーダを世界へ発信しているリーダーであり、 これからもそうあり続けるのだ ” というプライド、自信を頑固として持っています。 どんな時代においても、ファッションは光でありエネルギーです。 彼らの発するそれはとても頼もしく、またずっとそうでいてほしいという 確信と混ざり合った強い願望は当然私の中にも有り、大きなエールとなっていつも会場へ足を向かせるのです。
先週新しい素材を求めてバンコクの皮革見本市を訪問していた私ですが、アジアにおいて皮革製品の成長はイタリアのミーペルからの影響なくしてはとてもありえません。私達アジア人の西洋ファッションの歴史はとても短く、彼らの持つ圧倒的なセンスとの違いはあまりにも大きいものです。
彼らの歴史、文化、アート、そこで呼吸するDNAだからこそ新しく生まれてくる次のファッションが見えてきます。ここは本当に素直に謙虚に感謝をこめて、彼らからこれからも良い刺激を得ていきたいと、改めて思う私です。
街でイタリア製のバッグを見かけたら是非、手にとってみて下さいね。そこには彼らの熱い想い、情熱がギューと、いっぱいに詰まっています。
イタリア情報[Italy Information]