忘れ難い出会い①カメちゃんバッグとの出会い
2011年6月28日 4:53 PM
※※※こちらは以前のブログに掲載していた内容です※※※
こんにちは。
プリマベーラ店 店長の井口です。
本日は、メンテナンスサービスでの素敵な出会いをご紹介させて頂きます。
そのお客様からメンテナンスサービスのお見積りのご依頼を頂いたのは、
３月１２日８:３９ＡＭ。そう今回の東日本大震災直後の事でした。
２４時間休みなくテレビから流れてくる衝撃的な津波の映像の数々。
そうした中で届いたアカウミガメの可愛らしいバッグは、
「コンニチハ！私達自然を守って。もっと大切にして！」
と箱の中から出した途端口を開けたようでした。
本当に自然保護を問われている様な気がして、私どもにとってはとても忘れ難い出来事となりました。
アカウミガメは、太平洋及び大西洋に生息していますが、日本で商品化されている皮革は殆どが太平洋沖に生息しているものです。メキシコ太平洋岸から日本までの長距離を横断して産卵もしています。
今回の大地震による津波被害は本当に計り知れません。きっとこの絶滅の危機にあるウミガメ達にも当然影響が出ているはずです。
自然の動物たちが残してくれた貴重な革を私達の生活に生かし、愛情をこめて大切にするという事が自然保護にも繋がり、私達の生活や精神を豊かにしてくれるのではないでしょうか。
今回メンテナンスさせて頂いたアカウミガメのバッグはそうした中でとても象徴的な気がいたしました。
●●カメちゃんバッグをご紹介します！●●
お客様からお預かりしたバッグを私どもは「カメちゃんバッグ！」と呼んでいました。
最初はお客様がそのように呼ばれていたのですが、その品よく可愛らしいバッグにぴったりの呼び名で、何時の間にか私どもも愛情をこめて呼ぶようになっていました。これもバッグの魅力がそうさせたのでしょうね。
カメちゃんバッグの画像
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こちらが、その「カメちゃんバッグ」です。
推測ですが、約40年くらい前に東京の工房で作られたようです。
この写真はメンテナンス前の写真ですので、バッグ全体の乾燥や表面の擦れ、持ち手の歪みが有ります。
それでもカメちゃんバッグの持つ愛らしい魅力はいっぱいです。
バッグの前面と後面は前足、後ろ足をペアーで２枚つなぎ、つなぎ目が自然になるようにギャザーを寄せてデザインに生かしています。
同皮革の小銭入れはバッグのポケットの中にサービス品で入っていたそうです。
次回からは「カメちゃんバッグ」がより美しくなっていく工程をや、お客様と「カメちゃんバッグ」との不思議な出会いもご紹介させて頂きますね。
皆様に「カメちゃんバッグ」が美しくなっていく姿をぜひ見て頂きたいと思っております。
「カメちゃんバッグ」は大切にしたいという思いにきちんと応えてくれました！
ぜひ、皆様からのご感想やご意見もお寄せ下さい。
心よりお待ちしております。
井口洋子