バッグの修理について
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雨に濡れてシミ・水膨れができましたが直せますか?
高級皮革製品の革の仕上げには革らしさや自然な艶を強調するためにタンパク質系(カゼイン)仕上げが行われます。グレージング仕上げに使用するカゼインは親水性が強いので雨などがあたると塗膜が膨潤し、水膨れやシミができやすい性質があります。
仕上がり皮革のままの状態に水膨れ・シミが生じた場合は、再度グレージングすることにより回復することができます。しかし製品になってからでは残念なことにグレージングを施すことができません。
したがってカゼイン光沢のトップラッカーを適量塗布し、最終的に仕上げを行うことによって、塗膜の耐水性を改善させることで対処する必要があります。
雨や水がかかってしまったら時間をおかずすぐに柔らかい布等で水分を吸い取るように拭いてください。少し時間が経ってしまって跡が消えない場合はすぐにプリマベーラへ。専門の職人が対応させて頂きますので、皮革製品の事でお困りの事がございましたらいつでもお気軽にご相談ください。
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グレージングのツヤが無くなりがっかり。元に戻せないの?
一度革製品になってからではグレージング処理を行うことは不可能です。
しかし仕上げの種類を見極めながら、無くなった光沢をある程度まで回復させることは可能です。修正する場合は一般的にその製品を仕入れたメーカーに相談することが不可欠となります。
グレージングまでのなめし工程や染料に使用されているお薬は各国、各なめし方でその技術は一定ではありません。よってその皮革にどのようなお薬が一番合うのかは、直ぐには分からないからです。プリマベーラでは、これまでの実績によりクロコダイル皮革を知り尽くしている熟練職人が、その皮革の状態をじっくりと見極めてからお手入れをスタートしています。
専門ドクターが、病気やけがを見ながら適切な処置をしていくのと全く同じです。艶感がなくなったグレージングのクロコダイルが、新品の時と同じように艶を取り戻して、前よりも一層輝いて見える それはお客様のご満足感から得られるものだと思っています。
私たちは何よりもお客様のバッグに対する愛情を大切に、少しでも元に戻せるように日々努力を続けています。
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バッグのハンドルが汚れてきたの、元に戻せない?
マット仕上げなどの皮革は手の脂や汚れによって黒く変色し、艶がでやすくなっています。
また、グレージング仕上げでも仕上げ剤を塗布、塗膜を硬化させた後に磨き艶をだしているので、時間の経過とともに劣化し黒っぽく変色することがあります。
使用後はこまめに乾拭きをして付着した汚れや脂を除去することによって多少変色は抑えられますが、内部まで浸透してしまった脂や汚れは修復することはできなくなくってしまいます。当店では可能な限りクリーニング対応させて頂いておりますが、劣化が激しいものにつきましては交換をご案内させて頂いております。
一般的な牛革は勿論、爬虫類皮革製品であっても専門店であるプリマベーラであれば同等の持ち手を新しく作ることができますので、お気軽にご相談ください。
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合成皮革製品の修理はやってますか?
実は、皮製品だと言われて買った商品が、ネットで調べた結果、皮の特徴を持っていないようなのです。
合成皮革の加工も精巧になっていますので、一見しただけではわからないことも多いですね。
当店でも、お預りしてパッチテストをしたところ、合成皮革であるとわかり
通常の皮革とは違う方法でメンテナンスをご提案することもございます。ご愛用の商品に修理を必要とされているとするならばどういった部分でしょうか。
牛革を使って補修できることなどもございますので、お困りの点を
お教えいただければ、何かご提案できることはあるのではないかと存じます。 -
オーストリッチ鞄の内側にカビが!取り除けますか?
お送りいただいたお写真を見る限り、カビの広がりから考えて、カビ菌が糸目の穴から深部に入っていると思われます。
表面のクリーニングをしても、時間が経つと再発する可能性が高いです。
このような場合、当店では内張りの張り替えをお薦めしております。 -
カシメが片方だけで 外れています。ロゴを残して直せますか?
通常カシメは一度外れると取り付けることが困難なため新しいカシメを使用することになります。
ブランドロゴを残すことをご希望でいらっしゃるので
表に見える部分は蝋付けなどの手法を用いて留め直すことができる場合もあります。 -
リザード皮のバックの変色が取れますか?
皮革製品に関しては、どんなに高額なバッグであってもやはり年月と共に紫外線や蛍光灯などの影響でお色が焼けたり抜けたりするのを防ぐことは難しいものです。
原因としましては、染色技術(皮革製品は鞣すと言われます)は素晴らしく向上してきて、近年随分綺麗な魅惑的なお色が染色出来るようになりました。しかし布地のように染色した後に最後に色止めとして必要な熱処理が、皮革製品の場合は施すことが出来ません。皮革に高熱をあたえると皮革が萎縮して硬くなってしまう性質を持っているからです。
窓辺にかけている布地のカーテンなどでも数年たつとうっすらとお色が抜けてきます。皮革製品は染色した後、素の状態で紫外線を浴びたりすることになります。直接太陽に当たらなくても家のタンスの中に入れておくだけでも風化して少しずつお色が抜けていきます。特に中間色淡いお色、今回のようなライトブルーの場合は当初の染色の中に黄色を混ぜてお色を作っています。この中で一番最初に抜けていきやすいお色がブルーでそのあとに強いイエローが出てくるため、どうしても今回のバッグのお色のように変わってしまうのです。
お紐はバッグの中(日陰状態)でまた、ビニール袋などで空気の流れに触れず密封状態でしたらお色が抜けにくい保護状態で保たれていたかと思われます。これらのお色や皮革劣化の問題は当店としてもお客様への大切なアフターケアーとして前向きに取り組んでいる課題です。弊社も予防できるクリームやスプレーの研究開発をスタートさせております。まだお時間はかかりますが、早く良いものが出来ることを心から望んでおります。
当店にはお色がぬけたり、シミなどがどうしても取れないなどのご依頼を日々数多く頂いております。皮革が傷んだり裂けたりしていなければ、これらの問題はお色をのせることにより解決ができます。リザードのバッグも、元のショルダーのお紐のお色になるように熟練職人がお色をのせていく事が出来ます。
爬虫類皮革はお色のせが簡単ではありません。出来る限り本来の素材感を大切に自然になるようにお色を少しづつのせていきます。
この技術は当店のこだわり、やはり熟練職人の経験による技と言えます。 -
シャネルバッグの金具メッキ直しはできますか?
シャネルバッグの金具メッキ直しは当店の加工の中でもご依頼を多く頂いている加工のひとつです。
シャネルの場合はかぶせの上についているマークと裏側が一体になっている場合が多く、ホックの場合は切り離せないタイプもございます。どのような状態であっても取り外しと取り付け加工の内容が少し変わるだけです。
メッキはゴールドからゴールドへ、ゴールドからシルバーへ、シルバーからゴールドへなども可能でございます。青カビやサビた状態でも綺麗にクリーニングをしてメッキをかけると見違えるように綺麗になり大変喜んで頂いております。
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クロコの艶が殆どなくなり元のような艶を出して欲しい
クロコダイルのお財布に関してはいつも手で触る個所から艶がなくなったり黒ずんできたりしてきます。
又動物性の油脂が入っているクリームなどで拭くとそこだけまったりと艶がなくなったり、黒ずむこともございます。
クリームやスプレーはご使用される前に必ず内容成分のご確認と分からない個所でテストをしてみることをお勧めしております。早めのメンテナンスでしたら、汚れを落とす時間なども早くその分綺麗な状態で永くご愛用頂けます。
お写真で拝見したところ黒ずんだ汚れはそんなについていないようですね?お手入れとしてはまずクリーニングで出来る限り艶がなくなっている原因の油分などの汚れを取り去ります。
そのあとで栄養をしっかりいれて艶出し加工を施すと皮革が元気になり綺麗な艶感を取り戻すことができます。